七五三はママも主役


 11月15日は七五三。毎年、日本の各地で子供の成長を祝って幸せな家族の様子が見られます。勿論子供が主役ですが、とりわけ両親にとっても晴れがましいことです。
 正装した子供を囲み両親、兄弟、祖父母といっしょに記念写真を撮り、その写真は家族としての思い出、家族の歴史、本人の記録として、いつまでも残り続けます。
 式の当日は子供が主役ではありますが、ここまでに育てたママも主役だと思います。どんな着物を着たら良いでしょうという質問を頂くので、七五三の時のお母様の立場で着る着物について考えてみましょう。



どんな種類の着物を着るか


七五三はお祝いの式ですから多少は改まった雰囲気の着物で臨みます。 何種類かの着物が着られるので具体的に取り上げて見ます。

1.無地の紋付きを着る

 色無地の紋付きは無難です。多くの方がお持ちだと思うので地の色がお子さんの着物の色と被らず調和がとれていれば良いと思います。紋付きは式のときには相応しいものです。

2.付下げを着る

 若い時に作った着物でまだまだ着られるのであればそれも良いでしょう。

3.訪問着を着る

 付下げと同様、お手持ちのがあって当日に相応しければ、ご利用なさるのがよいでしょう。

4.小紋を着る

 小紋にもいろいろあります。江戸小紋のように純正式なものは問題ありません。遊び的な感覚や趣味的な要素が強いものは避けた方が良いでしょう。
 無地に近い感じのものなら、帯の格を工夫されて品良く引き立てるのであれば、それは良いでしょう。

 まとめとして家族全体の調和がとれて、お母様らしい装いを心がけて下さい。



新規に作られる方への提案


 この機会にお着物を作られる方がいらしたら、これから述べる事を参考になさって下さい。 お子様が七五三を迎えられる頃は一つの区切りでもありますね。少し一段落してこれからは自分のこと、ミセスとしてお洒落や身だしなみに少し気を配りたいときでもあります。
 年齢も30代から40代にかけて落ち着きのあるお母様としてのお洒落を華やかに楽しめる頃でもあります。若いときの着物をお持ちであればそのままではなく、年齢に合わせた袖丈にしたり、身幅を見直したりしてください。

 そしてこれからどんなお着物を揃えようかと思っている方には、今から先の年齢に相応しい「訪問着」それもひとつ紋のついた訪問着を作られたらいかがでしょうか。七五三にもお子様の入学式にも、また結婚式のお呼ばれにもこれからはきちんとした紋付きの訪問着をお持ちになれば当分はどんなお席に呼ばれても安心です。
 お子様のお支度とご自分のお着物の新調は少し大変かもしれませんが、良い機会と捉えて自分のためにも綺麗なお母様になって下さい。
 七五三の写真はずっと残るし、この頃は母親として最も美しいころです。子供も自分も主役となって思い出を留めて見ましょう。
  子供の支度はできたけれど自分は何を着るのだろうと思われましたら、このレクチャーをきっかけにご自身のことも考えてみましょう。七五三のお祝いはお母様の晴れの日でもあるのですから...

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